脳神経外科医として診療をしていると、脳卒中(脳梗塞・脳出血)の現場に立ち会うことが多々あります。その多くに共通しているのは、長年の「肥満」による血管への負担です。
当クリニックの肥満外来は、単に見た目を細くするためのものではありません。
GLP-1受容体作動薬などを用いた治療により、脳の血管を傷つける「慢性炎症」を抑え、10年後、20年後の脳卒中リスクを最小限にすることを目指します。
また、InBody(体組成計)での測定を行うことで、筋肉量とのバランスを考慮しながら体重減少を行い、リバウンドしにくい減量を心がけます。
※肥満外来は自由診療で保険適応外のため、診察・検査・薬剤の処方全てが自費となります。また、法律で混合診療が禁止されているため、通常の保険診療と同じ日に行うことはできません。
治療プラン
当院では3つのプランを提供いたします。
手軽な内服プラン
■使用薬剤
リベルサス(一般名:セマグルチド)
経口
■特徴
注射が苦手な方に最適
毎朝飲むだけの簡単習慣
■こんな方におススメ
仕事が忙しく通院が不規則な方
まずは低予算で始めたい方
着実な血管保護プラン
■使用薬剤
ウゴービ(一般名:セマグルチド)
週1注射
■特徴
肥満症専用薬の安心感
心血管イベント抑制データあり
■こんな方におススメ
じっくり健康的に痩せたい方
将来の脳梗塞が心配な方
強力減量プラン
■使用薬剤
マンジャロ(一般名:チルゼパチド)
週1回注射
■特徴
2つのホルモンに強力作用
減量効果は非常に強い
■こんな方におススメ
BMI30以上など
早急に大幅な減量が必要な方
料金
診察料
| 初診 |
費用(税込) |
| 診察・InBody測定・採血 |
7,700円 |
| 2回目以降(月1回程度) |
費用(税込) |
| 診察・InBody測定 |
1,100円 |
リベルサス(経口)
| 規格(30錠) |
金額(税込) |
| 3mg |
9,900円 |
| 7mg |
19,800円 |
| 14mg |
34,800円 |
ウゴービ(週1回注射)
| 用量 |
1ヶ月分 (4回分) |
金額(税込) |
0.25mg (開始用量) |
1本 |
13,000円 |
| 0.5mg |
1本 |
22,000円 |
| 1.0mg |
1本 |
33,000円 |
マンジャロ(週1回注射)
| 用量 |
1ヶ月分 (4回分) |
金額(税込) |
2.5mg (開始用量) |
4本 |
19,800円 |
| 5.0mg |
4本 |
39,600円 |
| 7.5mg |
4本 |
56,000円 |
主なリスク・副作用と注意点
■消化器系症状(頻度が比較的高い)
吐き気、嘔吐、下痢、便秘、腹部膨満感などが起こることがあります。特に治療開始時や投与量変更時に多い傾向があります。
■低血糖の可能性
他の糖尿病治療薬を併用中の方や極端な食事制限をされている方は、低血糖症状に注意が必要です(単独での治療では稀です)。
■膵炎のリスク
非常に稀ですが、急性膵炎の報告があります。突然の強い腹痛や背中に響く痛みが生じた場合は、速やかに医療機関を受診してください。
■胆のう疾患のリスク
胆石症や胆のう炎の発生リスクがわずかに高まる可能性があります。
■腎機能への影響
吐き気や嘔吐が続き脱水状態になると、腎機能が低下する場合があります。
■アレルギー反応(稀)
発疹、かゆみ、呼吸困難などの症状が現れる場合があります。その際は直ちに医療機関にご相談ください。
■甲状腺疾患(動物実験上の報告)
動物実験で甲状腺C細胞腫瘍(甲状腺髄様がんなど)の可能性が報告されていますが、ヒトでの明確な関連性は確認されていません。甲状腺がんの既往歴や家族歴がある場合、事前に医師にご相談ください。
使用にあたっての注意点
- 妊娠中または授乳中の方は使用できません
- 安全のため、定期的な医師の診察および血液検査を推奨しています
- 自己判断で治療を中止したり、薬の投与間隔を変更したりしないでください
- 過去に GLP-1 受容体作動薬で重篤な副作用を経験された方は使用できない場合があります
※ご不明な点は、遠慮なく当院の医師またはスタッフまでお問い合わせください
Q&A
- 意志が弱く、これまでダイエットに失敗ばかりしてきましたが大丈夫ですか?
- はい、ご安心ください。 過度な食欲は「意志の強さ」の問題ではなく、脳内の食欲センサーやホルモンバランスの乱れが原因であることが多いのです。当院の治療は、お薬(GLP-1受容体作動薬など)の力を借りて科学的に食欲をコントロールします。「頑張らなくても、自然と食べる量が適正になる」状態を目指すため、これまでのダイエットで挫折した方こそ、医療の力による変化を実感していただけるはずです。
- 薬をやめたらリバウンドしてしまいますか?
- お薬を急にやめて以前と同じ食生活に戻れば、リバウンドのリスクはあります。 しかし、当院では単に薬を出すだけでなく、「太りにくい体質(脳の習慣)」を作ることを目標としています。治療期間中に少ない食事量に脳と体が慣れてくるため、目標体重達成後は医師と相談しながらゆっくりとお薬を減らし、卒業を目指します。InBody(体組成計)で筋肉量を維持できているかを確認しながら進めるため、代謝が落ちにくいのもリバウンドを防ぐポイントです。
- 副作用が心配です。どのような症状がありますか?
- 飲み始めや打ち始めの時期に、吐き気、胃のむかつき、便秘、下痢などの消化器症状が出ることがあります。 これらは体が薬に慣れるまでの一時的なもの(数日〜数週間)であることがほとんどです。当院では脳外科専門医が、副作用を最小限に抑えるための「段階的な増量プロトコル」を組み、お一人おひとりの体調に合わせて細かく調整します。万が一、症状が強い場合もすぐにご相談いただける体制を整えています。
- 注射は痛くないですか? 自分でもできますか?
- 非常に細い針(髪の毛ほどの細さ)を使用するため、痛みはほとんどありません。 「チクッとする程度で、想像よりずっと楽だった」とおっしゃる方が大半です。また、当院で採用している「マンジャロ」や「ウゴービ」は、ボタンを押すだけで自動で注入されるなど、初めての方でも1分で覚えられる簡単な設計になっています。看護師が丁寧に指導しますのでご安心ください。
- どのような人が受診できますか?
- BMI(肥満指数)が25以上の方や、肥満に伴う高血圧・高脂血症などの健康リスクがある方が対象となります。 特に脳外科の視点から、「将来の脳卒中リスクを減らしたい」「内臓脂肪を落として血管を守りたい」という明確な目的をお持ちの方に、最適な医療プログラムをご提案しています。
本治療で使用するGLP-1受容体作動薬は、国内において肥満治療を目的とした効能・効果では承認されていない医薬品を、自費診療として使用するものです。
これらの薬剤は国内の正規卸業者を通じて入手していますが、肥満治療に関して国内で承認された医薬品ではありません。
海外では、GLP-1受容体作動薬の使用に関連して、膵炎の発症や重度の消化器症状、急性腎障害などに関する報告があります。こうした安全性情報を踏まえ、欧米では患者の既往歴や併用薬を十分に考慮した上で、慎重な適応判断と経過観察が求められています。
なお、これらの未承認医薬品を用いた治療により万が一健康被害が生じた場合でも、医薬品副作用被害救済制度等の公的救済制度の対象にはならないことを、あらかじめご了承ください。