てんかんと認知症の関係とリスクの背景

- てんかんと認知症は、互いに影響し合いやすい病気です。とくに高齢になると、てんかんの発生が増え、認知機能の低下が進みやすくなることがあります。
- 高齢者では「100人に1人以上」がてんかんを発症すると言われることがあり、認知症と混同されることもあります。
- つまり、別々の病気ではありますが、原因となる部分には共通点が多いのです。
- 共通の原因として、脳の血流や血管の病気(脳血管障害)や、神経細胞の変性といった脳の変化が挙げられます。これらが重なると、てんかんの発作と認知機能の低下が同時に現れやすくなります。
- アルツハイマー型認知症のような神経変性があると、脳の変化がてんかん発作を誘発することもあり、併発には注意が必要です。
欠神発作・自動症で見分ける高齢者てんかんと認知症の区別
- 欠神発作と自動症は、認知症と似たような症状に見えることがあり、見分けが難しい場合があります。正確な区別には専門の診断が欠かせません。

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欠神発作の特徴
- 会話中や作業中に突然反応が止まり、短時間で元の状態に戻ります。
- 短時間で繰り返し起こることが多く、発作中の記憶が伴わない点が特徴です。
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自動症の特徴
- 発作中に口を動かす、顔をなでる、服の場所を繰り返し触るといった無意識の動作が見られます。
- 発作が収まると、本人はその間の出来事を覚えていないことが多いです。
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見分けのポイント
- 発作は短時間で繰り返されるのに対し、認知症の症状は時間をかけて徐々に悪化していきます。
- 発作の間は外から見ても「突然の変化」として現れますが、認知症は日常の記憶・判断の低下が継続的に現れます。
- もし「もしかして?」と思ったら、自己判断せずに必ず医療機関を受診しましょう。
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治療を継続し定期検査を受ける
- てんかんと診断されて薬物療法を受けている場合は、処方通りに飲み続けることが基本です。
- 薬をきちんと使うことで、脳の状態を安定させ、長い目でみた健康管理につながります。
- 体調の変化を主治医に伝えることも大切です。定期的な脳の検査を受け、薬の影響や脳の状態を見守りましょう。
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生活習慣を整える
- 睡眠の質を高めること、適度な運動、バランスのよい食事を心がけましょう。これらは脳の健康を支える基本です。
- 脳を刺激する時間を増やす工夫もおすすめです。読書や会話、趣味の活動、旅行など、五感を使う機会を取り入れ、ストレスをためすぎない生活を心がけましょう。
- 気になる変化があれば早めに専門家に相談する
- 「物忘れが増えた」「判断に時間がかかる」といった普段と違う状態が続くときは、早めにかかりつけ医へ相談してください。
- 周囲の人の指摘も、受診の目安になります。
- 自分の変化に気づきにくいこともあります。家族などのサポートを活用し、必要に応じて専門医の紹介を受けましょう。
- Q. てんかんと認知症を見分けるポイントはありますか?
- A. 状態がよいときと悪いときの差がはっきり見られる場合、てんかんが疑われます。記憶力のむらや急な怒り、性格の変化など、「いつもと違う状態で、後から覚えていない」ことがあれば要検査です。自己判断は避け、医療機関を受診しましょう。
- Q. 認知症の薬とてんかんの薬は併用できますか?
- A. 発作を抑える薬が認知機能の維持につながる可能性があります。ただし薬の組み合わせは人それぞれです。必ず医師に相談してください。
- Q. 家族が「ぼーっとしている」とき、てんかんなのか認知症なのかを確認する方法はありますか?
- A. まずは声をかけて反応を確かめてください。反応がなければてんかんの可能性を考えますが、意識が戻ってからその状態を本人に説明してもらうと判断材料になります。自己判断は避け、医療機関で診てもらいましょう。
いかがでしたか?少しでもおかしいなと思うことがありましたら、気軽に当院へご相談ください。

2026年05月19日