こんにちは、毎日頭痛外来をしている福岡市東区、糟屋郡新宮町の「しろうず脳神経外科」です。
善玉コレステロール(HDL)を増やすにはどうすればいいですか?診察をしているとよく質問を受けます。
脳神経外科専門医が善玉(HDL)・悪玉(LDL)コレステロールの違いや、血管を若々しく保つ食事・運動習慣を医学的に解説します。
脳梗塞や動脈硬化予防、血液検査のご相談は糟屋郡新宮町/新宮中央駅徒歩2分のしろうず脳神経外科へお気軽にご相談ください。
健康診断で「コレステロール値」の項目を見て、一喜一憂した経験はありませんか?
コレステロールと聞くと「体に悪いもの」というイメージを持たれがちですが、実は体に必要な脂質の一種です。
中でもHDLコレステロール(善玉コレステロール)は、血管の健康を保ち、脳梗塞や心筋梗塞などの重大な病気を防ぐために非常に重要な役割を果たしています。
「悪玉(LDL)を下げる」ことには気を配っていても、「善玉(HDL)を増やす」方法についてはよく知らないという方も多いのではないでしょうか。
今回は脳神経外科医の立場から、善玉コレステロールの役割と、それを効率的に増やすための生活習慣についてわかりやすく解説します。

コレステロールには大きく分けて2つの種類があり、それぞれ役割が全く異なります。
悪玉コレステロール(LDLコレステロール)
肝臓で作られたコレステロールを全身の組織や血管へ運ぶ役割。
善玉コレステロール(HDLコレステロール)
血管や組織に溜まった余分なコレステロールを回収して肝臓へ戻す役割(=「血管の掃除屋」)。
脳の血管に動脈硬化が進むと、血管が詰まって「脳梗塞」を引き起こしたり、血管が破れて「脳出血」を起こすリスクが跳ね上がります。
つまり、善玉コレステロール(HDLコレステロール)を適正な数値(基準値:40mg/dL以上)に保ち、血管内をキレイに掃除し続けることが、脳卒中の発生を未然に防ぐ最良の予防策となるのです。
善玉コレステロールが低くなる(40mg/dL未満)背景には、日常生活におけるいくつかの悪習慣が関係しています。
・運動不足: 筋肉での脂質代謝が低下し、HDLコレステロールの合成が減ります。
・喫煙: タバコに含まれるニコチンは、HDLコレステロールを直接分解・減少させます。
・肥満(特に内臓脂肪型肥満): 内臓脂肪が増えると、HDLコレステロールを減らす物質(CETP等)が活性化します。
善玉コレステロール(HDL)は、「お薬」だけで増やすことが難しく、生活習慣の改善が最も効果的とされています。
ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなどの有酸素運動は、善玉コレステロールを増やす最も確実な方法です。
目安: 1日30分以上、週3〜4日程度(「少し息が弾む」くらいの強度がベストです)。

食事から摂る「油の質」を変えることがポイントです。
EPA・DHA(青魚): サバ、イワシ、サンマなどの青魚に含まれる成分は、脂質代謝を改善します。
オリーブオイル・アマニ油: 悪玉を下げつつ、善玉の働きをサポートします。

大豆タンパク(納豆・豆腐等): 脂質代謝を促し、コレステロールバランスを整えます。
水溶性食物繊維(海藻・きのこ・オクラ・麦飯等): 余分な脂質の吸収を抑えます。

禁煙: 禁煙を始めると、数週間〜数ヶ月で善玉コレステロール値が回復することが分かっています。

「善玉は高ければ高いほど良い」と思われがちですが、実は80mg/dL以上の極端な高値の場合、かえって動脈硬化のリスクが高まるケース(機能不全HDL)があることが近年の研究で分かっています。
また、重要なのは善玉と悪玉のバランスを示す「LH比(LDL ÷ HDL)」です。
LH比 2.0以下: 望ましい状態
LH比 2.5以上: 動脈硬化や脳血管障害のリスクが高まるため注意が必要
ご自身の正確なLH比や血管の状態を知るためには、血液検査だけでなく、頸動脈超音波(エコー)や脳MRIによる血管チェック(MRA)を定期的に受けることが推奨されます。
「健康診断でコレステロール値を指摘された」
「身内に脳梗塞になった人がいて心配」
「生活習慣病(高血圧・脂質異常症)の管理をはじめたい」
脂質異常症(高コレステロール血症)は、初期段階では自覚症状が全くありません。
だからこそ、血管にダメージが蓄積して脳卒中を発症する前に、早期発見・早期予防に取り組むことが大切です。
当院(しろうず脳神経外科)では、血液検査はもちろん、最新のMRI機器を用いた脳血管の診断や、一人ひとりのライフスタイルに合わせた生活習慣指導を行っております。健康診断などでコレステロールの異常を指摘された際は、ぜひ当院までお気軽にご相談ください。
・善玉コレステロール(HDLコレステロール)は、血管の余分なコレステロールを回収する「掃除屋」。
・増やすためには「有酸素運動」「青魚・不飽和脂肪酸」「禁煙」が最も効果的。
・善玉・悪玉のバランス(LH比)を整えることが、脳梗塞・動脈硬化の予防につながる。
数値の異常を指摘された方や、将来の脳疾患予防をお考えの方は、福岡県糟屋郡新宮町/新宮中央駅徒歩2分のしろうず脳神経外科までお気軽にご相談ください。
しろうず脳神経外科 院長 白水 寛理
医師・医学博士/脳神経外科専門医
(日本脳神経外科学会・日本頭痛学会・日本脳卒中学会・日本脳神経外科コングレス 所属)
これまでは九州大学脳神経外科を中心に脳卒中、脳腫瘍、頭部外傷など急性期医療に携わり、大学では脳卒中や脳腫瘍、もやもや病などの手術や研究を精力的に行ってきました。くも膜下出血や脳動脈解離など「危険な頭痛」の鑑別・初期対応にも力を入れています。
即日MRI診断をすることで手遅れになる前にスムーズな病診連携を行っています。MRIで異常がない頭痛であっても、脳の病気であり治療が必要です。当院では頭痛専門外来を行っており、本人に適した丁寧な治療を心がけています。
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